《ハワイからの手紙》健やかさは食卓から

健やかさは食卓から

 私は東京・目黒の商店街で生まれ育ちました。そこはおでん屋、うなぎ屋、お総菜屋などが立ち並び、馴染みの店のおじちゃんが「今日の夕飯はどうするの?」、「これとても美味しいから食べてみな!」と声をかけてくれる所でした。そんな優しい会話が大好きで、私は幼い頃から買い物に出かけることが楽しみの一つでした。
 その頃から母は私に搾りたての柑橘フルーツジュースを飲ませ、健康のためにと必要なサプリメントを用意してくれました。中学に上がった頃には、母が仕事をしていたため、姉と交代で夕食を作っていました。食費と健康のことを考え、献立を立てていました。そのようにして「食」の重要性を自然に学んでいたように思います。
 そんな私が、母親になって大失敗を経験しました。それは食生活の乱れから双子の息子たちを肥満にしてしまったことでした。当時彼らは12歳、成長期の始めで食欲の盛り、しかし彼らが好んで食べたのがジャンクフードでした。見る見るうちに膨れ上がり、今では考えられないほどのまんまるとした体型となっていました。
 ある時一冊の本が目覚めを与えてくれました。その内容は「下流社会の人々には肥満が多く、食について彼らは怠惰で無知である。…安い食材であるファストフードやソフトドリンクを過剰に摂取し、身体を壊しても気にしない」というものでした。私は愕然とし深い挫折感を覚えたのです。
 その時息子たちは憧れのアメリカンフットボールを始めようとしていました。けれども、彼らは肥満のため膝が痛く、長く走れないという状態でした。チームに入る際、体重制限にかかり、2か月で9キロの減量を課せられたのです。子どもたちにとってそれはまさに試練でした。とにかくダイエットを試みましたがいっこうに体重は減らず、「これは絶対無理な話だ」と思ったのです。
 すると「No Rice, No Meat」とコーチに言われました。つまり、炭水化物と動物性タンパク質の肉類を控えよという警告でした。そして半分諦めかけていた私に他の保護者の方々が「You can do it!!(あなたならできる)」と励ましてくれたのです。ついに私は本気になって食事法に取り組みました。するとどうでしょう。なんと信じられないことに期限の時までに体重を落とすことができたのです。神様~感謝します!
 自分はどうせ太っていると投げやりになっていた子どもたちは、このダイエットの成功で大きな自信を得ました。そして諦めずに頑張れば達成できるという貴重な経験をしました。そして、彼らも私も健康的な食生活がどんなに大切なことか、身をもって学んだのです。
 今では好んで食べたファーストフードや高タンパク・高脂肪の食事を自ら避けるようになりました。緑黄色野菜をできるだけ取り、玄米を基本とする習慣がつきました。ハワイではファーマーズマーケットという朝市があり、そこで地元の野菜を調達します。わが家の朝のジュースには、ドラゴンケール、ミント、バジル、クレソンなど、太陽の恵みをたくさん浴びた新鮮なお野菜を使っています。「健やかさは食卓から」と心に刻み励んでいます。

 「生まれたばかりの乳飲み子のように、純粋な、みことばの乳を慕い求めなさい。それによって成長し、救いを得るためです。」(ペテロの手紙第一 2章2節)

 新鮮なお野菜は大地の恵み、純粋なみことばは天の恵み。私たちの体と心を健やかにする神様からの贈り物です。(クリスチャン新聞「福音版」2013年6月号)

 

飯島寛子 いいじま・ひろこ

世界の第一線で活躍したプロ・ウィンドサーファー飯島夏樹さんと結婚。4人の子どもを授かったが、夫は肝臓ガンのため2005年に召天。夏樹さんは病床で3冊の小説を書いて発表し、その生涯は『Life天国で君に逢えたら』(東宝)として映画化され反響を呼んだ。寛子さんも、それからの家族の歩みを『Lifeパパは心の中にいる』(新潮社)に綴っている。本連載を基にした『アロハの贈り物 家族5人ハワイで今日も生かされて』(いのちのことば社)を好評発売中。エッセイスト、ラジオのDJとして活躍し、自身の経験を活かした講演活動を行っている。マキキ聖城キリスト教会会員。

飯島寛子オフィシャルブログ http://ameblo.jp/hirokoiijima/

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