《聖書にまつわる怖い絵・名画》『ペリシテ人に目を潰されるサムソン』

  • 2018/8/13
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敵対するペリシテ人たちに鎖で押さえつけられ、目をえぐり取られようとしているサムソン。そんなサムソンをよそに、立ち去ろうとする遊女デリラは不適な笑みを浮かべています。手には、切り落とされたサムソンの長い毛とハサミ。彼女の裏切りによって、サムソンは窮地に立たされるのでした。この聖書に描かれた凄惨な一場面を、光の魔術師と呼ばれたレンブラントが大画面に切り取っています。

サムソンは、旧約聖書の士師記13章―16章に登場する人物で、怪力の持ち主として有名な士師(古代イスラエルの指導者)でした。

神に選ばれた民であるイスラエルがペリシテ人に支配されていたころ、12部族の1つであるダン族の男マノアの妻の前に神の使いがあらわれました。「イスラエルをペリシテ人の手から救い出す子どもを生む」と告げられ、次のことを守るようにと語ります。それは、ぶどう酒や強い飲み物を飲まないこと、汚れたものを一切食べないこと、生まれてくる子の頭にかみそりをあてないことの3つでした。こうして生まれたのがサムソンです。

サムソンは、目の前に現れたライオンを引き裂いたり、たいまつをくくり付けた300匹のジャッカルを使ってペリシテ人の畑を焼き払ったり、ペリシテ人1000人を打ち殺すなど、とてつもない怪力の持ち主でした。しかし、それは神や人のためではなく、自分本位の目的のために行った報復行為でもありました。報復の行為はみな、また別の報復をもたらします。サムソンは神から与えられた特別な力を衝動的に使用しました。

やがて、サムソンはソレクの谷に住むデリラという遊女を愛するようになります。ペリシテ人はデリラを利用してサムソンの力の秘密を探ろうとし、ついに頭にかみそりをあててはいけないという秘密を聞き出します。デリラによってサムソンは頭をそられて力を失い、ついにペリシテ人の手に落ちるのです。彼は両眼をえぐり取られて、鎖につながれ見世物としてガザの牢で粉をひかされます。

デリラは唇が蜜のように甘く、心には毒をもつ、人を惑わす魅力的な女性だったといいます。どうしてサムソンは彼女にだまされてしまったのでしょうか。サムソンを愚かだと思うことは簡単です。しかし、私たちもお世辞にだまされたり、誘惑や誤った信念に屈してしまったことはないでしょうか。うそと真実を見分けることができないと、虚偽の犠牲となってしまうことを忘れてはいけません。一番近くにいる人が、あなたを裏切る可能性もあるのですから。

レンブラント・ハルメンソーン・ファン・レイン(1606年7月15日-1669年10月4日)は、ネーデルラント連邦共和国(オランダ)の画家で、バロック期を代表する画家の一人である。レンブラントの通称で広く知られ、大画面と、光と影の明暗を明確にする技法を得意とした。

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