ひと◇証し 歌手 ギタリスト アントニオ古賀さん

  • 2017/12/19
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ギター歴70年、再来年には芸能界デビュー60年を迎えるアントニオ古賀さん。故・古賀政男に師事し、日本コロムビアレコード歌手として1959年にデビュー。以後、歌手、ギタリストとしてテレビの歌謡ショーに数多く出演してきた。ギターの名手として知られ、そのギター演奏は、人々の心を引きつけ魅了する。そんな古賀さんは、ちょうど1年前のクリスマスに初めて礼拝に足を運び、「涙が止まらなくなる」という体験をした。2歳の時に戦争で父を亡くしていた古賀さんは、「私に父なる神様という、新しいお父さんができた」と喜ぶ。 【中田 朗】

「歌っている最中、なぜか涙がどっと流れ出て来た」

「賛美歌を歌っている最中は、なぜか涙がどっと流れ出て来た。喜びが込み上げ、誰かと出会えたような感じがしました」。昨年の12月25日、東京・新宿区にある東京オンヌリキリスト教会(文俸柱牧師)の礼拝に出席した時のことをこう振り返る。
きっかけは、仕事で交友のある音楽プロデューサーの輪嶋東太郎さん(ヴォイス・ファクトリイ株式会社代表取締役)から、教会のクリスマス礼拝の誘いがあったこと。クリスマス時期は、ディナーショーなどで毎年忙しかったが、2016年のクリスマスは、珍しく何もなかったという。「クリスマスにクリスチャンはどういうことをするんだろう、という興味もあった。妻と息子に『行ってみる?』と言うと、『行く』と。それで家族3人、輪嶋さんに教会に連れていってもらいました」
東京オンヌリキリスト教会は、韓国人と日本人が一緒に礼拝をする、賛美の盛んな教会だった。礼拝堂に入った瞬間、「雰囲気がすばらしかった。びっくりした」という。礼拝は賛美で始まり、賛美で終わる。その間、古賀さんは泣きっぱなしだった。帰り道では、「パパ、ずっと泣いていたじゃない」「お前だって泣いていたじゃないか」と、妻の和子さんと息子と話しながら帰路に着いた。
その1週間後、今度は輪嶋さんに今年の元旦礼拝に誘われた。そして、その時も同じような体験をした。以後、教会に足繁く通うことになり、文牧師からギター演奏を頼まれたりした。そして、4月のイースターに和子さんと一緒に洗礼を受けた。
輪嶋さんと知り合ったのは、名古屋にいる共通の友人を通してだった。輪嶋さんは、甲状腺がんから奇跡の復活を果たしたテノール歌手のべー・チェチョルさんをプロデュースしていたが、友人の誕生会で演奏する古賀さんの演奏を聴いて衝撃を受けた。「一音で鳥肌が立った。一瞬のうちに会衆を自分に向けさせるあの演奏は、技術以上の何かがないとできません。本当に芸術家だなと思いました」
以後、2人は親交を深め、古賀さんは輪嶋さんがプロデュースする演奏会にもゲスト出演するようになった。輪嶋さんが古賀さんを昨年のクリスマス礼拝に誘ったのも、「アントニオ古賀さんと一緒にいたかったから」と、当時を振り返る。

ラブ・ソナタ東京の舞台に立つ 「あの場にいられて、最高に幸せ」

古賀さんは太平洋戦争が始まった1941年に生まれた。2歳の時、父はビルマ(現・ミャンマー)で戦死。「父は写真で見ただけで、抱かれたり、叱られたりといった記憶は一切なかった」と言う。その代わり、「母は苦労して私を育ててくれた。おかげで母親の愛情をたっぷりもらった」と感謝する。
恩師の古賀政男とは、7歳の時に出会った。「古賀政男ショーを母と2人で見に行った。華やかなショーの一部と二部の間、一人のギタリストが『荒城の月』のソロを弾いた。それを聴いて『俺、ギターやりたい。あの曲弾きたい…』と、そう思ったのです」。その後、古賀さんを感銘させたギタリスト阿部保夫のもとでギターを習い初め、17歳の時から古賀政男に師事。「古賀」の名字をもらい、「アントニオ古賀」という芸名で18歳の時にデビュー。森繁久弥、美空ひばりなどが歌うバックで演奏したり、音楽公演で日本各地をくまなく回った。
クリスチャンとなった古賀さんは、今年7月に東京国際フォーラムで韓国と日本の教会の協力で開催された文化伝道イベント「ラブ・ソナタ東京」の舞台に立ち、そこでこう証しをした。「私は76歳にして、妻と一緒に洗礼を受けました。そしていきなり、私にはいなかったお父さん(神様)が見つかったのです」。会場からは割れんばかりの拍手が起こった。当日は、声の調子があまり良くなかったが、「アントニオ、歌は声で歌うのではないんだよ。歌は心で歌うんだ」と言う恩師の古賀政男の声と、「ありのままの自分を受け入れなさい」という主の声が聞こえてきたおかげで、歌う決心ができたとも語る。
「あの場にいられて、最高に幸せだった。今までとは全然違う。もう、『主よー』という感じでしたね」と興奮しながら語る古賀さん。「本当にクリスチャンになるべくしてなったみたいな感じですよ。神様を信じていなかった時も、いつも守られていたからね」と、笑顔で話してくれた。

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