シリーズ『 人とともに生きるということ 』

  • 2018/4/26
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新しい連載がスタートします。

社会に出て、人と関わるなかで生まれた、神さまから与えられた宝物のような体験を、一人一話で紹介します。

 

『 看護学生として 』

人と「共に生きる」ことの難しさと面白さを感じながら、日々生活を送っています。

 

わたしが共に生きている沢山の方の中から、お一人ご紹介させていただきます。

2年前から、アルバイトでお世話になっている、Aさんです。

 

私がやっているアルバイトは、ALS(筋委縮性側索硬化症)という神経難病の療養者Aさんのヘルパーです。

日常生活のお手伝いから医療的なケアまで、幅広い仕事があります。

アルバイトをするにあたっては、講習と実地演習を受け、免許を取得する必要があり、

「アルバイト」ではありますが医療従事者の一員であることを自覚し、緊張感と責任をもって働かせていただいています。

看護学校に入学してすぐ先輩方の紹介で、このアルバイトを知りました。

(正式に言うとアルバイトではなく有給ボランティアなのですが、以下「アルバイト」と記載させていただきます。)

先輩方から、このアルバイトをすることのメリットとして、

免許取得による就職活動時のアピールポイントになること、

今後の学習の予習になり技術を磨けることの2点を伺い、すぐに見学を申し込みました。

Aさんは人工呼吸器をつけており、お話は文字盤を使用しています。

※文字盤とは透明のパネルに文字が書かれており、それを目で追って頂き、読み取るものです。

身体は麻痺があり、自力で動かすことはできません。

しかし、Aさんには豊かな表情があり、誰かの力を借りれば座ってパソコンもできますし、寝たまま本を読むことやテレビを見ることもできます。

※パソコンは頬でセンサーに触れて文字の入力やカーソルの移動をしています。

不自由さを感じさせないほどの、自己表現ができていらっしゃるのです。

ヘルパーをする中で、誰かの力を借りて、自分らしい生活を送られているAさんの存在そのものが、「共に生きる」を表しているように感じられます。

 

Aさんは、よくメールを送ってくださいます。

メールは、Aさんにとって自己表現をするための、大切なツールの一つです。

Aさんの関心が強い、政治に関する記事や自分の考えを、メールでシェアしてくださいます。実習中は、先輩方のお話やアドバイスをまとめて送って下さったり、バイト後には「お疲れ様でした。ありがとうございました。」とメールをくださいます。

先日はそれに加えてもう一言。

「いつも○○ちゃん(私)の、微笑み返しを呼ぶ笑顔に、吸い込まれそうになります」とメールをくださいました。

誰かにこのように言っていただけるのは初めてで、

そのうえ毎回自己課題が残り、反省をしながら帰っていたため、

心が驚きと嬉しさで、いっぱいになりました。

自分では意識していなかったことが、誰かの心に響いたということから、

自分の存在があるだけでも誰かと「共に生きる」ことが、出来るのではないかと気づかされました。

それは私に限らず、皆さんに当てはまることだと思います。

Aさんとの出会いから、「共に生きる」ということは、

相手に何かをしてあげたいと思う以前に、相手という存在を喜ぶことなのではないか、と思いました。

 

私はこのアルバイトをしていて、「行きたくない」と思うこともありますが

結局、「Aさんに会いに行こう」と明るい気持ちでバイトに向かうことができています。

実際、2年間働かせていただき、先輩方のおっしゃっていたようなメリットはもちろんありますが、それ以上に療養者さんとの出会いや関わりから、与えられた恵みの多さに感謝しています。

最後までお読みいただき、心より感謝いたします。( L . K )

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