《バイブル・エッセイ》「心は晴れる」そらのそら ーー「伝道者の書」とわたし その11

  • 2019/12/27
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写真=菅野雪

《バイブル・エッセイ》「心は晴れる」そらのそら ーー「伝道者の書」とわたし その11


菅野基似(かんの・もとい)と申します。22歳です。ただいま、フリーター生活を始めました。というのも、ついこの間まで神学生として学んでいましたが、持病である「双極性感情障害」にやられ、学び舎から退く決断をしたばかりです。ここではそんな私のささやかな闘病記とともに、私の好きな「伝道者の書」のことばをご紹介し、ともに味わいたく思います。
それに加えて、まだ理解が進みきっていない「双極性感情障害」という病をご紹介し、少しでも誰かのお役に立てればと願っています。

第4章「私の戦友」その2

二人は一人よりもまさっている


「使徒の働き」にはパウロの伝道旅行のようすが詳細に書き記されています。どうしてそこまで詳細に聖書に記録できたかと言えば、その「使徒の働き」を書いた著者が優秀な医者のルカであり、パウロと行動を共にしていたからです。

「癒やし」について考えるとき、ここに大きな発見があります。──パウロは一つのとげを与えられ、苦しんでいました。では、病気をもつパウロと行動を共にした医者であるルカがなにもしなかったということがあり得るでしょうか。おそらく、パウロに対するルカの医療行為がその伝道旅行中にもあったはずです。

なぜ私を神様は癒やさないのか


「なぜ私を神様は癒やさないのか」と悩む時、考えたいことは医療の発達です。医学はなんのためにあるのでしょうか。それは人を助け、癒やすために存在します。そして人を回復させます。
──私の話をすれば、私は薬を飲むことに非常な抵抗を覚えていた時期がありました。しかし、考えてみれば薬を飲めば確かに病気は治っていくのです。この医療の主人は誰でしょうか。紛れもなく、癒やし主、イエス・キリストに他なりません。神は人間に伝道の業を任されているのと同じように、イエス様が天に昇られた今、その時まで人々が汗を流し、そして頭を悩ませながら、目の前にいる患者のために医療を発達させ、傷ついた患部にガーゼを当て、必要な薬を処方し、病気と向き合っていくことこそ御心だと私は信じています。

主の御手の内にある癒やし


双極性感情障害も薬を飲みます。一時期は10粒以上飲んでいましたが、少しずつ減ってきていることが感謝です。病院に通い始めて6年ほどが経ちました。私は見違えるほどに病気と向き合い、正直になり、元気になっています。これは主の御手の内にある間違いない癒やしなのです。神は今もなお、現代において医療の発達によって「癒やし」を継続中です。それも人々を用いながらです。
もちろん新約聖書にも見られる奇蹟的な癒やしも現在継続中です。しかし、それは神様の決められたご計画と摂理があります。すべての人が奇蹟的な力により癒やされるわけではありません。私が思うのは、神様は憐れみ深い方なので、医療が未発達の国や地域などに特別に介入されるのだと思います。

愛する医者のルカ


さて、パウロにとってルカはどんな存在だったでしょうか。パウロはルカのことをこう書いています。「私の同労者…ルカ」(ピレモン1章24節)「愛する医者のルカ」(コロサイ4章14節)危険が多い宣教旅行を共にしたルカはパウロにとって、同労者であり、専属の医者であり、そしてなによりも愛する友人だったのです。

人生の旅に友の存在は必要不可欠


私たちの人生の旅に友の存在は必要不可欠です。時に笑いながら、なんてことない話をして、時に泣きながら苦しみを共にして励まし合う、そういう信仰の友が私たちには絶対に必要です。パウロには多くの友がいました。
たとえばピリピ人への手紙にエパフロディトという人物が出てきます。ピリピ教会は獄中にいるパウロに贈り物を届けるべくエパフロディトを遣わしました。そして彼は獄中にいるパウロの身の回りの世話もしたそうなのです。やがて時が来てパウロはエパフロディトをピリピ教会に送り返す必要を覚えました。そこで、それにあたり、ピリピ教会にエパフロディトをこう紹介しています。

……私の兄弟、同労者、戦友であり、あなたがたの使者で、私の必要に仕えてくれたエパフロディト……(ピリピ2章25節)

パウロは正直に自分には兄弟となり、同労者となり、さらに戦友となる存在が必要であると認めています。
私たちも同じなのです。正直になって考えてみれば、これまでの自分は人と人とのぬくもりの中で助けられてきたではありませんか。(つづく)

 

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東京都中野区中野2-1-5 TEL.03-5341-6911

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