《連載》土と聖書で〝生き直し〟

  • 2019/4/4
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きさき・ともゆき
1971年生まれ。2005年、依存症者の更生と社会復帰を支援する一般社団法人「ティーンチャレンジ・ジャパン」を設立。2013年からは岡山に拠点を移し、引きこもりや依存症の若者を農業を通して社会復帰させるプログラムの構築に取り組む。

第2回 刈り取りの日を夢見て良い種を蒔く

ティーンチャレンジ・ジャパン ディレクター 木崎智之

2018年10月22日(月)

 プログラムを卒業後、インターンからティーンチャレンジ(TC)のスタッフに昇格したアキト君が、電柵の張り方を工夫してくれたおかげで、イノシシが畑に入って来なくなっているようだ。先日イノシシに掘り返されて植え直したキャベツも、なんとか生きている。

11月6日(火)

 恒例の「TCアジア太平洋カンファレンス」で、アジア地区ディレクターの私もセミナーを担当する。タイトルは「自給自足」。今回は、各国のリーダーの集中訓練ということで、初開催国のタイに過去最多50名超の参加者があった。他の参加国は、フィリピン、カンボジア、ラオス、ミャンマーと、開発途上国が多い。それらの国々では薬物乱用は貧困と密接し、人身売買も絡んでいて一筋縄ではいかないし、政府によるキリスト教迫害や宗教テロまである。国や教会から経済的援助を見込めないそれらの国々のTCセンターでは、自給自足を試みているがなかなか収入に結びつかない。1ヘクタールの畑を借りて農協と契約し、大規模出荷をしている私たちの農業プロジェクトを、みんなが「Japanese model」と呼んでくれて大好評だった。

 アジア太平洋地域のディレクターからも、「来年は東南アジアのセンターを巡回してもらうことになるだろう」と言われる。TCジャパンの農業プロジェクトで培ったノウハウで、東南アジアの薬物問題の解決に貢献できる日が待ち遠しい。

11月13日(火)

 入学して1、2か月めのマサ君とフミ君が、相次いで「もうやめたい」と言ってきた。みんな大体このぐらいの時期に弱音を吐くので、驚かない。「毎日聖書から自分の罪を示され、農作業でヘトヘトで、もう無理だ」と言う。しかし、心身を限界まで追い込むのがTCプログラムの目的だから、予定通りだ。プライドを打ち砕かれてイエス様にすがるしかないことを痛感しなければ人間は変わらない。話を聴き、家族に手紙を書かせて一晩祈らせると、2人とも落ち着いてセンターに残ることになった。

 生徒は、これまでの人生でいた種の刈り取りをしているので、つらいのだ。だが今から良い種を蒔けば、良い実を刈り取れる。それを教えなければ。さぁ、明日からキャベツの収穫だ。

 「人は種を蒔けば、その刈り取りもすることになります。自分の肉に蒔く者は、肉から滅びを刈り取り、に蒔く者は、御霊から永遠のいのちを刈り取るのです。失望せずに善を行いましょう。あきらめずに続ければ、時が来て刈り取ることになります」

(ガラテヤ6:7〜9)

〈「百万人の福音」2019年2月号〉

ティーン・チャレンジ・インターナショナル・ジャパン
〒700-0976 岡山市北区辰巳28-119-301 TEL:086-244-6080
ティーンチャレンジと農業プログラムについてはコチラ

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